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葬祭費はなぜ違うのか──国保と後期高齢者医療、報道されない葬儀の変化 | 徳島・香川の葬儀・家族葬なら家族葬の花水木

家族葬の花水木 葬儀屋の(副)社長ブログ

葬祭費はなぜ違うのか──国保と後期高齢者医療、報道されない葬儀の変化

2026年07月03日

「国保の葬祭費と、後期高齢者医療の葬祭費で、どうして金額が違うのですか?」

葬儀の現場や葬儀後のご相談で、こうした疑問を聞くことがあります。

私は、この疑問はとても自然なものだと思います。

同じように大切な人を送り、同じように葬儀を行ったのに、加入していた制度によって支給額が違う。そう聞けば、「なぜ?」と思うのは当然です。

そして今、香川県内でも葬祭費の金額が静かに変わっています。

大きなニュースにはならないかもしれません。テレビで特集されることも少ないと思います。けれど、葬儀の現場に立つ私からすると、こういう変化こそ見過ごしてはいけないと感じています。

あえて強い言葉で言えば、世の中の変化は、生きている人だけでなく、死人にも静かに厳しくなっている。

私は、この言葉を軽く使っているわけではありません。

亡くなった後の手続き、葬儀後の給付、残されたご家族の負担。そこに社会の変化が、静かに表れていると感じるのです。

令和8年4月1日現在、香川県内の葬祭費はどうなっているのか

以下は、令和8年4月1日現在の香川県内市町における葬祭費の一覧です。

国保は国民健康保険、後期高齢者は後期高齢者医療制度を指します。

金額や申請条件は今後変更される場合があります。また、自治体によって「死亡日」を基準にする場合、「葬祭を行った日」を基準にする場合など、扱いが異なることがあります。実際の申請時には、各市町の窓口で最新情報をご確認ください。

  • 高松市:国保3万円/後期高齢者3万円
  • 丸亀市:国保5万円/後期高齢者3万円
  • 坂出市:国保3万円/後期高齢者3万円
  • 善通寺市:国保3万円/後期高齢者3万円
  • 観音寺市:国保5万円/後期高齢者3万円
  • さぬき市:国保3万円/後期高齢者3万円
  • 東かがわ市:国保3万円/後期高齢者3万円
  • 三豊市:国保5万円/後期高齢者3万円
  • 土庄町:国保3万円/後期高齢者3万円
  • 小豆島町:国保3万円/後期高齢者3万円
  • 三木町:国保3万円/後期高齢者3万円
  • 直島町:国保3万円/後期高齢者3万円
  • 宇多津町:国保5万円/後期高齢者3万円
  • 綾川町:国保3万円/後期高齢者3万円
  • 琴平町:国保3万円/後期高齢者3万円
  • 多度津町:国保3万円/後期高齢者3万円
  • まんのう町:国保3万円/後期高齢者3万円

こうして見ると、香川県内でも国民健康保険の葬祭費は市町によって差があります。

一方で、後期高齢者医療制度の葬祭費は、香川県内では3万円で整理されています。

高松市では令和8年4月1日以降、国民健康保険の葬祭費が5万円から3万円に変更されています。

琴平町、土庄町も令和8年4月1日以降、国保の葬祭費が3万円となっています。

東かがわ市、まんのう町、小豆島町などは、すでに3万円へ見直されています。

一方で、令和8年4月1日現在でも、丸亀市、観音寺市、三豊市、宇多津町では国保の葬祭費が5万円となっています。

つまり、同じ香川県内でも「葬祭費は一律」ではありません。

そしてこの差は、ご遺族にとっては決して小さな差ではありません。

葬祭費は葬儀代の値引きではありません

まず大切なのは、葬祭費を「葬儀代の割引」と考えないことです。

葬祭費とは、亡くなった方が加入していた医療保険制度から、葬祭を行った方に支給される給付金です。

葬儀社が値引きするものではありません。

葬儀社の見積書の中で最初から差し引かれるものでもありません。

一般的には、葬儀後に申請し、後日、指定口座へ支給される形になります。

ここを誤解してしまうと、「葬儀費用がその分だけ安くなるはず」と感じてしまうことがあります。

しかし実際には、葬儀費用と葬祭費の申請は別の話として考える必要があります。

もちろん、ご家族にとっては大切なお金です。

3万円でも、5万円でも、葬儀後の負担を少しでも軽くする支えになります。

だからこそ、制度の内容を分かりやすく伝えることが大切だと私は思っています。

国保と後期高齢者医療では、そもそも制度が違います

国民健康保険は、主に自営業の方、退職後に会社の健康保険を抜けた方などが加入する医療保険です。

市区町村が窓口となり、都道府県と市区町村が関わって運営されています。

一方で、後期高齢者医療制度は、主に75歳以上の方が加入する医療制度です。

こちらは都道府県単位の後期高齢者医療広域連合が運営し、市区町村が窓口業務を行っています。

つまり、同じ市役所や町役場で手続きをするように見えても、制度としては別のものです。

ここが、ご遺族にとって分かりにくいところです。

窓口が同じように見える。

名前も同じように「葬祭費」と呼ばれる。

でも、制度の財布が違う。決めている場所が違う。財源も規定も違う。

だから、国保と後期高齢者医療で金額が違うことがあります。

これは、葬儀の価値が違うという話ではありません。

亡くなった方の命の重さが違うという話でもありません。

制度が違うから、支給額に差が出る。

まずはそこを整理しておく必要があります。

75歳以上は後期高齢者になるため、国保の葬祭費を受ける人は限られる

ここで、冷静に見ておかなければならないことがあります。

実際のところ、75歳以上の方は原則として後期高齢者医療制度の対象になります。

葬儀の現場では、高齢でお亡くなりになる方が多くいらっしゃいます。

そう考えると、国民健康保険の葬祭費を受給するケースは、全体で見れば限られているのかもしれません。

だから、「国保の葬祭費が5万円から3万円に変わった」と聞いても、直接影響を受けるご家族は思ったほど多くない、という見方もできます。

でも、私はそこだけで終わらせたくありません。

人数が多いか少ないかではなく、亡くなった後の支えが静かに見直されていること自体に、今の社会の空気が表れていると思うからです。

亡くなった後の支援は、目立ちません。

選挙の大きな争点にもなりにくい。ニュースにもなりにくい。SNSで大きく拡散されることも少ない。

でも、葬儀の現場では、ご家族がその制度の変化に向き合うことになります。

支給額の差は、命の差ではない

国保と後期高齢者医療で葬祭費が違う。

市町によっても金額が違う。

これを見たご家族が「なぜうちは3万円なのか」「隣の町では5万円なのに」と感じるのは、自然なことです。

正直に言えば、ご遺族にとっては分かりにくい話です。

大切な人を亡くした直後に、制度の違いや保険の仕組みを理解する余裕など、ほとんどありません。

悲しみの中で、死亡届、火葬許可、葬儀の日程、親族への連絡、費用、年金、相続、名義変更と向き合わなければならない。

そこに「制度が違うので金額も違います」とだけ言われても、心がついていかないのです。

だからこそ、葬儀社は制度の説明を冷たくしてはいけない。

「これは葬儀代の話ではなく、保険制度上の給付の話です」

「国保と後期高齢者医療では、運営の仕組みが違います」

「申請先や必要書類も確認して進めましょう」

そうやって、短く、順番に、分かりやすく伝える必要があると思っています。

子育てを支える社会と、亡くなった人を送る社会

最近は、いわゆる「独身税」という言葉も聞かれるようになりました。

正確には、独身者だけを対象にした税ではなく、子ども・子育て支援を社会全体で支えるための制度として語られているものです。

また、子育て応援給付のように、生まれてくる命、育っていく命を社会で支えようとする動きもあります。

私は、子育てを応援すること自体を否定したいわけではありません。

子どもは未来です。

生まれてくる命を社会で支えることは、とても大切なことです。

ただ、葬儀の現場にいる人間として、どうしても思うのです。

生まれてくる命を支える社会であるなら、亡くなっていく命を送るご家族への支えにも、同じように目を向けるべきではないか。

命は、生まれる瞬間だけが尊いのではありません。

生きて、働いて、家族を支えて、誰かを愛して、誰かに迷惑をかけ、誰かに感謝され、最後に旅立っていく。

その一生すべてに尊厳があります。

葬儀は、その一生に感謝を伝える場です。

だからこそ私は、亡くなった後の支援が静かに小さくなっていくことを、「仕方ない」で済ませたくありません。

ご遺族は、お金だけを知りたいわけではありません

葬儀後の手続きの話になると、どうしても金額に目がいきます。

もちろん、お金は大切です。

葬儀には費用がかかります。

急な別れの中で、支払いのこと、今後の生活のこと、相続や年金のことまで考えなければならないご家族も多くいらっしゃいます。

でも現場に立っていると、ご遺族が本当に知りたいのは金額だけではないと感じます。

「自分たちは何をすればいいのか」

「どこに行けばいいのか」

「何を持っていけばいいのか」

「いつまでに手続きすればいいのか」

ご遺族は、突然の別れの中で、頭の中がいっぱいになっています。

葬儀が終わった瞬間に、悲しみが落ち着くわけではありません。

むしろ、葬儀後に現実が押し寄せてくることもあります。

だから私は、制度の説明こそ、冷たくしてはいけないと思っています。

葬祭費の支給額が違う理由を説明する時も、「制度が違うからです」で終わらせてはいけない。

ご遺族が納得できるように、順番に、短く、分かりやすく伝えることが大切です。

報道されない葬儀のニュースを、なぜ副社長ブログで取り上げるのか

葬祭費の変更は、派手なニュースではありません。

でも、ご遺族にとっては現実です。

葬儀費用、火葬料金、役所手続き、年金、保険、相続、名義変更。

ご家族は、大切な人を亡くした直後から、これらを一つずつ進めなければなりません。

そのときに、制度の変更を知らなければ、受けられる支援に気づけないこともあります。

申請の期限を過ぎてしまうこともあります。

領収書や必要書類を保管していなくて、慌てることもあります。

葬儀社の仕事は、ただ儀式を進めることではありません。

悲しみの中にいるご遺族に、今から何をすればよいのかを一から伝えること。

分からないことを、分からないままにしないこと。

制度や費用のことも、できるだけ分かりやすく伝えること。

これも、葬儀社の大切な役割です。

だから私は、こういう報道されない葬儀のニュースを、これからも副社長ブログで取り上げていきたいと思っています。

花水木が費用と手続きの分かりやすさを大切にする理由

制度が変わり、物価も上がり、社会の仕組みも複雑になっています。

だからこそ、葬儀社まで分かりにくくなってはいけない。

私はそう思っています。

花水木が、明朗で比較しやすいコミコミ型の料金設計を大切にしているのは、単に価格を見せるためではありません。

ご遺族が不安なときに、費用の見通しが立たないことで、さらに苦しまなくてよいようにするためです。

一日一家族貸切を大切にしているのも、一施工一担当制を大切にしているのも、同じ理由です。

他のご家族を気にせず、故人様との時間を大切にしていただく。

打ち合わせで聞いた想い、費用への不安、葬儀後の手続きへの心配。

そうした一つひとつを途中で途切れさせず、担当者が責任を持って受け止める。

葬儀は、やり直しがききません。

だからこそ、制度の話も、費用の話も、故人様への想いも、流れ作業にしてはいけないのです。

今日から確認しておいてほしいこと

元気なうちに、家族で話しておいてほしいことがあります。

  • 加入している医療保険が国保なのか、後期高齢者医療なのか
  • 会社の健康保険に加入しているのか
  • 葬祭費や埋葬料の申請窓口はどこになるのか
  • 申請に必要な書類は何か
  • 葬祭を行った人の口座情報が必要になるか
  • 葬儀社の領収書や会葬礼状を保管しているか
  • 申請期限がいつまでなのか

こうしたことは、事前に少し知っているだけでも、いざという時の負担が変わります。

縁起でもない話ではありません。

残される家族が慌てないための、思いやりの準備です。

大切な人を送る時、ご家族にはできるだけ「手続きの不安」ではなく、「感謝を伝える時間」に向き合ってほしい。

これは綺麗ごとではありません。

現場に立っていると、本当にそう感じる瞬間があります。

よくあるご質問

Q. 国保と後期高齢者医療で葬祭費が違うのは不公平なのでしょうか?

A. 気持ちとして不公平に感じる方はいらっしゃると思います。ただ、制度上は運営主体や財源、規定が違うため、支給額が異なることがあります。葬儀の価値や故人様の尊厳に差があるという意味ではありません。

Q. 葬祭費は葬儀費用から差し引いてもらえるものですか?

A. 葬祭費は葬儀社の割引ではなく、医療保険制度から支給される給付金です。一般的には葬儀後に申請し、後日支給されるため、葬儀費用の支払いとは別に考えておく方が分かりやすいです。

Q. 葬祭費や葬儀後の手続きは、事前相談で聞いてもよいですか?

A. もちろんです。事前相談は、葬儀のプランを決めるためだけのものではありません。葬祭費、火葬料金、役所手続き、葬儀後の流れなど、ご家族が不安に思うことを整理するための時間でもあります。分からないことを事前に聞いておくことで、もしもの時の混乱を少しでも減らすことができます。


葬祭費の金額が違う理由は、制度を知れば理解できます。

しかし、ご遺族が一番苦しい時に、制度の言葉だけを並べても心には届きません。

大切なのは、難しいことを難しいまま渡さないことです。

葬儀のこと、葬儀後の手続きのこと、何から考えればよいか分からない時は、どうか一人で抱え込まないでください。

花水木では、ご家族が落ち着いて一つずつ進められるように、できる限り分かりやすくお手伝いしていきます。

人は、生きた証を残すために生きている。

葬儀は、その証に感謝を伝える場です。

だからこそ私は、亡くなった後の支えが静かに変わっていくことを、これからも見過ごさずに発信していきたい。

報道されない葬儀の変化を、現場から伝える。

それも、花水木の副社長として、私がこの仕事に向き合う理由です。

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