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お別れのバリアフリーは、段差だけではない | 徳島・香川の葬儀・家族葬なら家族葬の花水木

家族葬の花水木 葬儀屋の(副)社長ブログ

お別れのバリアフリーは、段差だけではない

2026年07月26日

お別れのバリアフリーは、段差だけではない

「足が弱くなったから、長い時間は難しい」「耳が聞こえにくいから、周りに迷惑をかけるかもしれない」。大切な方を見送りたい気持ちがあっても、体のことを考えて参列をためらう方がいます。

私は、年齢や障害を理由に、お別れの時間を最初から諦めてほしくありません。

2026年7月24日、日本学術会議は「エイジ・フレンドリーな地域社会」をテーマにした公開シンポジウムを開きました。年齢や障害の有無にかかわらず、誰もが安心して社会に参加できる環境を、住まい、交通、地域、データ活用など多くの視点から考える取り組みです。

この考え方は、葬儀にも必要です。お別れのバリアフリーとは、建物の段差をなくすことだけではありません。分かりやすい案内、無理のない進行、休める場所、そして「困っている」と言いやすい空気まで整えることです。

葬儀のバリアフリーは、何を見ればよいのでしょうか

会館を選ぶ時、入口の段差や車いすで通れる幅は大切な確認事項です。しかし、建物だけを見て終わってはいけません。

駐車場所から入口まで安全に移動できるか。途中で座って休めるか。お手洗いへ行きやすいか。焼香の場所まで無理なく進めるか。案内表示は見やすいか。声が聞き取りにくい方へ、別の伝え方ができるか。こうした一つひとつが、参列する方の安心につながります。

花水木の式場・対応エリアでは各地域の会館を探せますが、設備や利用できる支援は会館ごとに異なります。ウェブページだけで判断せず、必要なことを事前に確認してください。

小さな不便を、本人の我慢で埋めてはいけません

現場では、参列する方が周囲を気遣い、不便を言葉にしないことがあります。「少しだけだから」「皆さんを待たせるから」と、痛みや疲れを我慢してしまうのです。

けれども、葬儀社がその我慢を前提にしてはいけません。私たちが先に気づき、声をかけ、選べる方法をお伝えする必要があります。

  • 移動距離や段差、椅子で休める場所を先に案内する
  • 焼香や移動の順番を、その方のペースに合わせて相談する
  • 進行予定を大きく読みやすい文字でも伝える
  • 聞こえにくい時は、近くでゆっくり話す、書いて示すなど方法を変える
  • 付き添う方にも、困った時の相談先を伝えておく

これは特別扱いではありません。大切な方へ感謝を伝える時間に、その人らしく居てもらうための心配りです。花水木が一施工一担当制などの仕組みを大切にするのも、ご家族や参列する方から受け取った不安を、途中でこぼさないためです。

家族葬なら負担が少ない、と決めつけてよいのでしょうか

家族葬は、身近な方を中心にお見送りする形です。人数が少なければ落ち着いて過ごしやすい面はありますが、それだけで体の負担が小さくなるとは限りません。

移動する距離、滞在時間、式の流れ、休憩の取り方は、それぞれ違います。一日葬も、通夜を行わないことで日程が変わる一方、どの形が負担に合うかは、ご家族の希望や参列する方の状態によって異なります。

「家族葬だから大丈夫」「一日だから楽」と名称だけで決めず、誰がどのようにお別れしたいのかを先に考えることが大切です。簡素にしても、感謝まで簡素にする必要はありません。

事前相談で伝えておきたいことは何でしょうか

詳しい病名や個人情報まで話す必要はありません。参列を望む方について、移動、視覚、聴覚、休憩、付き添いなど、会館側に準備してほしいことを必要な範囲で伝えてください。

例えば、次のような確認が役立ちます。

  • 車いすや歩行補助具を使う方がいるか
  • 長時間立つことや、長い距離の移動が難しい方がいるか
  • 大きな文字や、筆談など別の案内方法が必要か
  • 途中で休める場所や、付き添いの席が必要か
  • 送迎や駐車場所について事前に相談したいことがあるか

葬儀の流れや言葉が分からないことも、不安を大きくする壁になります。まずは葬儀の豆知識で全体像を知り、会館ごとの対応や当日の動きは事前相談・資料請求で一つずつ確かめてください。

分かりやすい説明も、お別れのバリアフリーです

専門用語を並べ、早口で説明し、分からないまま同意を求める。それでは、段差のない建物でも安心して過ごせません。

相手の目を見て、短い言葉で、順番に伝える。理解できたかを確かめ、必要なら同じことを別の言い方で説明する。これは、葬儀社として当たり前に磨き続けるべき仕事です。

バリアをつくるのは建物だけではありません。急がせる空気や、質問しにくい説明も、人をお別れの時間から遠ざけます。

花水木は、地域に向き合う葬儀社として、設備だけでなく、言葉と行動のバリアフリーにも目を向けていきます。

よくある質問

車いすで葬儀に参列できますか?

会館の入口、通路、お手洗い、駐車場所などの設備は施設ごとに異なります。利用予定の会館へ、車いすの種類や付き添いの有無など必要な範囲を伝え、事前に動線を確認してください。

一日葬なら高齢の参列者の負担は軽くなりますか?

日程が変わることで負担を抑えられる場合はありますが、移動距離や滞在時間、体の状態によって感じ方は異なります。葬儀の形だけで決めず、休憩や移動方法も含めて相談することが大切です。

事前相談では、どこまで体のことを伝えればよいですか?

病名などの詳細ではなく、歩行、視覚、聴覚、休憩、付き添いなど、当日の配慮に必要なことを伝えてください。どこまで必要か迷う時は、希望を話したうえで葬儀社に確認してください。


葬儀は、大切な方へ感謝を伝え、命がつながっていることを確かめる場です。その時間から、年齢や障害によって誰かが静かに離れていくことを、仕方がないで終わらせたくありません。

これは綺麗ごとではありません。すべての不便をなくすことが難しい場面もあります。だからこそ、できることと難しいことを正直に伝え、その中で方法を一緒に探す姿勢が必要です。

花水木は、目に見える段差だけでなく、言葉や進行の中にある見えにくい壁にも気づける葬儀社でありたい。大切な方を見送りたいという気持ちが、きちんとお別れの時間につながるよう、一件一件まっすぐに向き合っていきます。