
「とても温かい葬儀だったから、写真をSNSで伝えたい」。その気持ちは、故人様への感謝や、ご家族への思いやりから生まれることがあります。
しかし、その一枚に参列者の顔、名札、会場、日時、ご家族しか知らない事情が写り込んでいたらどうでしょうか。
私は、葬儀の写真や訃報を発信するときほど、投稿する人の善意だけで決めず、ご家族と写る方の意思を先に確かめるべきだと思っています。大切な時間を共有することと、誰でも見られる場所へ公開することは、同じではありません。
個人情報保護委員会が2026年7月7日に公表した令和7年度年次報告では、個人情報取扱事業者などからの漏えい等事案に関する報告を17,139件処理したとされています。これは葬儀業界だけの件数ではなく、民間事業者全体の数字です。また、7月17日には改正個人情報保護法が公布され、一部を除いて公布から2年以内の政令で定める日から施行される予定です。
個別のSNS投稿が法律上どう扱われるかは、内容や状況によって異なります。それでも、情報を預かる側の責任と、本人の意思を尊重する姿勢が、社会全体で改めて問われていることは確かです。
善意の投稿でも、なぜ立ち止まる必要があるのでしょうか
SNSへ載せた情報は、投稿を削除しても、すでに保存や共有をされた後では完全に回収することが難しくなります。公開範囲を限定したつもりでも、別の場所へ伝わる可能性は残ります。
葬儀には、名前、顔、家族関係、会場、日時など、多くの情報が集まります。何を知らせるかはご家族によって違い、同じご家族の中でも考えが分かれることがあります。
「良い写真だから」「親しい人だけだから」で進めず、誰が、何を、どこまで見られるのかを一度確かめる。そのひと手間も、故人様とご家族を大切にする行動です。
ここで法律の線引きだけを語りたいのではありません。写真に写る参列者やご家族は今を生きており、公開されたくない事情を抱えている場合もあります。花水木のプライバシーポリシーを掲げるだけで終わらず、現場で情報をどう扱うかまで意識することが必要です。
家族葬なら、写真を自由に共有してよいのでしょうか
家族葬は、近しい方を中心にお見送りする葬儀の形です。しかし、「家族だけの葬儀」という名前が、そのまま撮影や公開への同意を意味するわけではありません。
葬儀の形式を考えるときは、花水木のお葬式のスタイルとプランで違いを知ることも大切です。同時に、写真を残すか、誰に届けるか、SNSには載せるかという情報の扱いも、ご家族ごとに話しておく必要があります。
会場を検討する段階でも、香川・徳島の式場を探すことだけでなく、撮影してよい場所や場面、参列者への案内方法を確認しておくと、当日の迷いを減らせます。設備や運用は会場や状況によって異なるため、決めつけずに担当者へ尋ねてください。
葬儀社は、情報を預かる責任にどう向き合うべきでしょうか
葬儀社は、ご家族の名前や連絡先だけでなく、家族関係や宗教、日程、会場など、外に出てはならない情報を扱います。だからこそ、情報管理を事務作業だけにしてはいけません。
写真を撮る目的、使う場所、共有する相手、保管方法を分かりやすく説明する。判断がつかないときは公開を急がない。担当者の個人端末や個人アカウントへ安易に残さない。これは派手なサービスではありませんが、信頼を守るための基本です。
私たちが一日一家族貸切と一施工一担当制を大切にするのも、ご家族から預かった言葉や希望を、途中でこぼさず丁寧に扱うためです。会場を貸し切ることだけでなく、情報や気持ちまで混ざらないように向き合う。その責任を忘れてはいけません。
投稿前に確認したい五つのこと
- ご家族は、訃報や写真の公開を望んでいるか
- 写っている方それぞれに、公開の意思を確認できているか
- 名前、名札、会場、日時、車の番号などが写り込んでいないか
- 公開範囲と、別の人へ共有される可能性を説明できるか
- 迷いがあるなら、今は投稿しない選択ができるか
写真を残すこと自体が悪いのではありません。家族の中だけで大切に見返す写真もあれば、了承を得て親しい方へ届ける写真もあります。花水木の葬儀の豆知識も参考にしながら、葬儀の流れだけでなく、情報をどう守るかも事前に話しておいてください。
よくある質問
葬儀の写真をSNSへ投稿してはいけませんか?
一律に投稿してはいけないということではありません。まずご家族の意思を確認し、写っている方の了承を得て、名前や会場、日時など不要な情報が見えないか確かめてください。迷う方が一人でもいる場合は、公開を急がないことが大切です。
参列者が写っていなければ公開してもよいですか?
人物が写っていなくても、名札、供花札、会場案内、日時、車両などから情報が伝わる場合があります。画面全体を確認し、ご家族が望む公開範囲と合っているかを確かめましょう。
葬儀社へ写真や個人情報の扱いを相談できますか?
対応範囲は葬儀社によって異なります。撮影の可否、写真の受け渡し方法、保管、掲載利用の有無などを事前に質問してください。法律上の個別判断が必要な場合は、適切な専門窓口への確認も必要です。
葬儀は、故人様の生きた証を受け取り、感謝を伝える場です。その大切な時間を守るとは、式を整えることだけではありません。ご家族が外へ出したくない情報を守り、言葉にならない迷いに気づくことも、葬儀社の仕事です。
写真や訃報をどこまで共有するか迷うときは、花水木の事前相談・資料請求で、決まっていないこともそのままお聞かせください。私はこれからも、便利さや発信の速さより先に、目の前のご家族の意思を確かめる葬儀社でありたいと思います。

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