「しっかりしてください」が負担になることがある。皆さんは、どうでしょうか。
私は、悲しみ方には個人差があり、正解はないと考えています。
葬儀は、日程や物品を決めれば終わる仕事ではありません。突然の別れの中にいるご家族が、何を大切にして送りたいのかを一緒に整理し、その思いを現実の時間と場所へつなぐ仕事です。
グリーフの反応をどう考えるか
グリーフの反応について、私は「泣く、泣けない、怒る、自分を責める」と考えます。
これは綺麗ごとではありません。限られた時間の中で決めることが多いからこそ、何を大切にしたいのかを言葉にする必要があります。
避けたい言葉をどう考えるか
避けたい言葉について、私は「「時間が解決する」「思い切り泣けば楽になる」」と考えます。
形式だけを整えても、ご家族の気持ちが置き去りになれば、納得できるお別れにはつながりません。私たちは理由まで伺って初めて提案ができると考えています。
葬儀社にできることをどう考えるか
葬儀社にできることについて、私は「話を遮らず、必要な情報と実務を支える」と考えます。
正解を押しつけるのではなく、できることと難しいことを分けて説明する。そこから、ご家族自身が選べる状態をつくることが葬儀社の役割です。
花水木の姿勢をどう考えるか
花水木は、悲しみを消そうとせず、そっと寄り添うことを大切にしています。
葬儀はやり直しがききません。だから私は、慣れた仕事ほど確認を省かず、一件ごとに初めて向き合う気持ちを持つべきだと思います。
この場面で考えたいこと5をどう考えるか
この点について、私は「資料でも、グリーフケアの押し売りを避け、「時間が解決してくれますよ」「お気持ちお察しします」などを安易に使わないことが示されています」と考えます。
人数や費用だけでは測れない価値があります。故人様らしさ、ご家族の言葉、静かに向き合える時間を、現実の進行へ落とし込むことが必要です。
悲しみ方に正解をつくらない
泣き続ける方もいれば、涙が出ない方もいます。怒りが出ることも、実感が湧かないこともあります。どの反応が深い悲しみかを、外から決めることはできません。「しっかりして」「泣いた方がよい」と方向を示すより、今必要な説明を短く伝え、話したい時に遮らず聞くことが大切です。
分かったつもりにならず、実務を支える
葬儀社が悲しみを消すことはできません。それでも、次の予定を分かりやすく伝える、休める時間を確保する、連絡を代わりに整理するなど、現場で支えられることはあります。気持ちを語らせることだけが寄り添いではありません。判断や作業の負担を減らし、悲しむ余白を守ることも大切な支援です。
家族との対話を、実際の準備へつなげる
思いを大切にすると言うだけでは、葬儀の準備は進みません。大切にしたいことを、担当者が確認できる具体的な言葉へ置き換える必要があります。このテーマでは、次のような問いから話し始めると、ご家族の希望が見えやすくなります。
- グリーフの反応:泣く、泣けない、怒る、自分を責める
- 避けたい言葉:「時間が解決する」「思い切り泣けば楽になる」
- 葬儀社にできること:話を遮らず、必要な情報と実務を支える
答えが一つに決まらなくても構いません。意見が違うこと自体を問題にせず、本人の希望、家族の事情、施設や宗教者への確認事項を分けて記録します。その上で、今日決めることと、後で選び直せることを整理します。
葬儀社は、家族に代わって価値観を決める立場ではありません。できること、難しいこと、代わりに提案できることを説明し、ご家族が自分たちで選べる状態をつくる。私は、その過程まで含めて葬儀の仕事だと考えています。
今日から家族で話せること
葬儀のすべてを今決める必要はありません。誰に来てほしいか、どんな言葉を伝えたいか、残したい時間は何か。この三つだけでも、本人と家族で話してみてください。
話しにくいときは、写真、好きだった音楽、会ってほしい人から始めても構いません。希望が分からないまま残されるより、少しでも本人の言葉が共有されている方が、ご家族は判断しやすくなります。
事前相談は、契約を急ぐための場ではありません。希望と不安を見える形にし、まだ決めなくてよいことを確認する場でもあります。
花水木の考え方と相談窓口
よくあるご質問
Q. 本人の希望が具体的でなくても話し合えますか?
話し合えます。人数、場所、伝えたい言葉など、答えやすい項目から整理できます。
Q. 家族の意見が分かれた場合はどうすればよいですか?
誰かの正解へ寄せる前に、故人様が大切にしていたことと、準備を担う方の事情を分けて言葉にします。
Q. 事前相談をしたら契約しなければなりませんか?
相談と契約は分けて考えられます。確認した内容を家族へ持ち帰り、落ち着いて検討してください。
一件ごとに、同じものは一つもない
私が最後にお伝えしたいのは、「分かったつもりにならない」ということです。私はそのために、目の前のご家族の言葉を聞き、確認を重ね、できることを一つずつ形にしていきます。
人は、生きた証を誰かの心に残していきます。その証を丁寧に受け取り、感謝を伝えられる時間を守る。これからも花水木は、その覚悟を持って一件一件の葬儀に向き合います。

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