葬儀について生前から葬儀社と相談することを「事前相談」と呼びます。
葬儀社の前に「事前相談受付中」などの、のぼりや看板を見たことはありませんか?
ひと昔前まで、葬儀の備えをすることは不謹慎だと言われていましたが、現在では葬儀を行った方のほとんどが、葬儀社で行っている事前相談を利用しています。
葬儀は冠婚葬祭の中でも最も決めるべきことが多い儀式といえるかもしれません。お通夜、葬儀、訃報の連絡・・・とやるべきことはたくさんあります。
しかし心の準備ができないまま、急に葬儀の喪主を務めることが決まるケースは少なくありません。ですので、スムーズな段どり・手順が分からず、意図していなかったような葬儀になってしまい、後悔するケースも多くなります。
そういった後悔をしないように大切になってくるのが「事前相談」です。
前回は「初級編」としてご紹介した事前相談、この記事ではさらに深く、「応用編」として葬儀の事前準備や事前相談の際に聞いておくべきことをご紹介します。
※初級編はこちら👇
何を相談したらいいの?
「事前相談をしましょう」と言われても、「何を聞いたらいいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか?
以下の事柄を参考に、ご自身が聞いておきたいことを整理しておきましょう。
葬儀の形式・内容(家族葬・一般葬・直葬など)
葬儀は人生において、そう頻繁に行われるものではありません。まして、ご自身が取り仕切らなければならない葬儀となると、そう多く機会はないでしょう。
まずはどのような葬儀にしたいか大まかなイメージを担当者に伝えます。
「親族のみ、親族と限られた友人知人のみで行う家族葬」・「一般会葬者をまねいての従来の葬儀(一般葬)」・「火葬のみの直葬にしたい」など、イメージをまずはそのまま伝えてみましょう。
そこから担当者の知識や経験を交え話し合うことで、本当にその形でいいのか、もっと適した形があるのではないか、を考えるのです。
葬儀にかかる費用
葬儀には費用がかかります。
ですが、「何をすると」「いくら」かかるのか?ということまで知っている方はそう多くはありません。
親しい方を失ったショックを引きずった状態では、冷静な判断ができないまま葬儀プランを選んでしまうことも起こり得ます。事実、後日請求書を見て「こんなに高額になるとは…」「あのオプションはいらなかった…」と後悔する方も残念ながら少なくはないのです。
もしもの時の安置場所
病院で亡くなられた場合、そこから自宅や別の安置場所へ搬送することになります。
一般的には遺体の搬送は葬儀社に依頼しますが、「どこへ搬送・安置してもらうのか」も考えておかなければなりません。
一度自宅へ安置するのか、そのまま葬儀を行う会館で安置する葬儀社も多いでしょう。
いざその時になって、自宅安置に対応していない葬儀社であったとわかったなら、とたんに慌ててしまうことになります。
希望する安置方法が可能であるかというのも葬儀社を選ぶ一つのポイントです。
花水木では自宅御安置、葬儀会館での御安置、どちらにも対応させていただいています。
会館葬、自宅葬など葬儀場所の希望
自宅葬は近年少なくなりましたが、故人や親族の希望で自宅葬になることもあります。
故人が自宅葬を希望していた場合でも、何らかの問題から自宅で葬儀が行えないことが判明すると、慌ただしい状況下で葬儀の場所を一から考えなくてはいけません。
もし自宅葬を希望しているのであればしっかりとその意思を伝え、可能であるかどうかの確認をお勧めします。
自分自身の葬儀の相談。「終活」の一環として
エンディングノートというものをご存知でしょうか?
エンディングノートは、自分に万が一のことが起こった時に備え、あらかじめ家族やまわりの人に伝えたいことを書き留めておくノートや手紙のことを指します。
内容は、万が一病気になった時に延命措置をしたいかどうかといった医療面のこと、動けなくなった時の介護の方法、葬儀のスタイル、遺産相続、お墓のことなど、さまざまです。
普通のノートを使用してもかまいませんが、あらかじめ質問事項がまとめられているエンディングノートも市販されています。質問に回答していけば、さまざまな悩みに対する希望にこたえられるようになっているものもあります。エンディングノートを無料配布する企業や団体も増加しています。
似たようなものに「遺言書」がありますが、遺言書とエンディングノートの大きな違いは、遺言書は財産分与などに関して法的効力を持ちますが、エンディングノートには法的効力はない、という点です。
その分、エンディングノートは気軽に、さまざまな心配事について、自分の考えや希望を書くことができるのです。
エンディングノートを書くことで、家族がどのような治療の選択をするのか、介護の方針はどうしたいいか、葬儀をどうするかといった大きな決断を強いられる際にも、負担が軽減されるでしょう。
また、本人しか知りえない住所や連絡先、口座や株式などの詳細を調べるのには非常に時間がかかってしまいます。一カ所に整理して書き記しておけば、日常生活でも便利かもしれません。
※エンディングノートについてはこちらもごらんください👇
事前相談に行く前に把握しておきたいこと
「事前相談」にあたり、葬儀社の担当者から質問されることもあります。それにより、適した式場の大きさやプラン内容のアドバイスが得られるでしょう。
希望に沿った葬儀が行えるよう、前もって把握しておきたい事柄がいくつかあります。
菩提寺の有無
葬儀をするにあたり、大切になってくるのが宗教者の存在です。仏教を信仰しているのであれば「どこかお寺様とお付き合いはありますか?」などと葬儀社に尋ねられるでしょう。これは「菩提寺はありますか?」という意味合いなのですが、お付き合いといってもお盆や回忌法要でお会いする程度、という方も多いと思います。
すると、「考えてみれば、お寺の名前がわからない」「そもそも宗旨宗派がわからない」ということも意外と多いものです。
自分では無宗教のつもりでも、実際は違っていた。ということもよくあります。
菩提寺がある場合とない場合ではできることと、できないことがあります。親戚の方などに確認し、把握しておくことをおすすめします。
親族など参列してほしい人のおおよその人数
親族の人数によっては希望した式場に入りきらない可能性があったり、一般参列者の方が来た場合に座れなくなる可能性があります。想像より多くの参列者があり、廊下にまであふれてしまった…となっては、失礼にあたります。
予め親族の人数がわかっていればこういったトラブルも回避することができます。
また、食事や飲み物などのある程度の必要数も把握できるでしょう。
事前相談のメリット
故人、遺族の希望に沿った葬儀を執り行える
葬儀告別式は、残された遺族が内容などを決めていくものですが、生前に事前相談をしておくことで故人の希望を最大限に反映することができます。
会館の場所、供花の量や種類、参列していただきたい方、副葬品として棺に入れて欲しいもの。どれをとっても一人一人の希望は異なります。
しっかりとした希望やイメージを持つことで悔いの残らないお見送りが叶うでしょう。
複数の葬儀社から比較検討ができる
早め早めに葬儀の準備をしておけば、おのずと検討する時間を多くとることができる。つまり、多数の葬儀社のプランやサービスを比較することができます。
もちろんすべての葬儀社が同じプラン・サービスを行っているわけではありませんので、それぞのメリットやデメリット、金額の違いを検討し、希望に一番沿うものを探しましょう。
また、それぞれの担当者と打ち合わせをすることにより、その会社の社風や応対の善し悪しがわかり、信頼できる葬儀社を選ぶこともできます。
いざという時のために準備しておきたいもの
その日は突然やってきます。普段は気に留めていなかったようなことが重要であったり、非日常的なことをその場で決定しなければならない場面もあるでしょう。
取り急ぎまず何が必要かを知り、備えておきたいものですね。
本籍地の確認
通常、人が亡くなると「死亡診断書(死亡届)」が発行されます。これを役所へ提出することによって火葬許可証を取得することができます。
その際に故人の本籍地・本籍地の筆頭者、など普段あまり気にすることがないような事柄を記入する必要があります。
記入漏れがあった場合には受理してもらえませんので、不明確な点は住民票などで確認しておくと慌てずに済みます。
遺影写真用の写真
遺影写真は、お葬式の際に多くの参列者に見ていただくものになります。できるだけ顔が大きく写っていて、ピントが顔にあっているものを選ぶようにしましょう。また、参列者に見ていただくことを考えると体は正面か少し斜めで、目線はカメラへ向いていることも大切です。
顔が大きく写っているものを選ぶのには理由があります。
遺影は、設置する場所により作成するサイズが異なります。祭壇用は四つ切りかA4サイズ、焼香台や仏壇用にはハガキやL判、またはキャビネサイズを用意するのが一般的です。このようなサイズで作成するには、元の写真を大きく引き伸ばす作業が生じるのです。
証明写真や集合写真などを使用することもできますが、これらは元の写真の顔部分が小さいため、ぼやけたり画像が粗くなったりするのを避けられないでしょう。
デジタルデータならできるだけ解像度が高いもの、プリント写真なら顔の大きさが10円玉以上あるものを選ぶと画像の粗さやぼやけが目立たず、きれいな仕上がりになるでしょう。
服装や背景を気にされる方もいらっしゃいますが、花水木ではご希望に合わせて服装・背景の変更を承っております。事前相談の際にもお気軽にご相談くだい。
親族の連絡先一覧
葬儀をするとなると、喪主を務める方は忙しくなります。そんな中でも参列していただく親族の方には連絡をしなければなりません。
電話をするなら自宅へかけるのか、携帯電話にかけるのか。耳が遠い方もいらっしゃるかもしれません。その場合はメールを送るのか、その方のご家族に連絡をするのか。また、直接自宅へ伺って参列をお願いしなければならないような方はいませんか?
これらの情報をまとめておけば、喪主のお手伝いもできるでしょう。助け合うことで心理的負担を減らしたいものです。
まとめ
人は誰でもいつかは「死」を迎えます。人生を美しく終えるために執り行われる葬儀ですが、初めて遺族となった場合は、何をどこに相談すべきかわからない方も多いのではないでしょうか。
また急な出来事のため、冷静に行動できないこともあるでしょう。
葬儀の相談を誰にすべきか迷っている方は、葬儀会社へ相談するのがおすすめです。
亡くなった直後というのは時間がないことに加え、気持ちの面でも安定しないため、焦って葬儀会社を選び後悔するケースも見受けられます。
生前に複数の葬儀会社へ前もって相談しておくことで、いざというときに慌てずに準備を進めていけるでしょう。
ぜひ一度、花水木にもご相談ください。
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