大切な方を亡くされた後、慌ただしい中で迎える香典返し。
「香典返しって、いつまでに贈ればいいの?」
「どんな品物を選べば失礼がないだろうか?」
「頂いた金額のいくらくらいが目安なの?」
初めてのことで不安を感じる方も多いでしょう。
ご安心ください。この記事では、失礼なく感謝の気持ちを伝えられるよう、香典返しに関する疑問をすべて解消します。この記事を読めば、適切な時期に、心から喜ばれる品物をスムーズに手配できます。
【結論】香典返しの準備は「忌明け後1ヶ月以内」に「半返し」が原則
香典返しで最も重要なポイントは、以下の3つです。
| 項目 | 原則(一般的な仏式) | ポイント |
|---|---|---|
| 時期 | 忌明け(四十九日法要後)から1ヶ月以内 | 地域や宗教によっては「当日返し」も |
| 金額 | 頂いた香典の半額(半返し) | 高額な香典には1/3返しでも可 |
| 品物 | 消え物(きえもの) が基本 | お茶、お菓子、タオル、カタログギフトなど |
1. 香典返しとは?基礎知識をおさらい
香典返しの意味
香典返しとは、故人の葬儀で香典(お供え)をくださった方々に対し、「無事に忌明けを迎えました」という報告と、弔意への感謝の気持ちを込めて贈る返礼品のことです。
贈る時期
仏教において、故人の魂が極楽浄土へ行くかどうかの審判を終え、遺族が日常に戻る区切りとなるのが「忌明け」です。
- 一般的な時期: 忌明け(四十九日法要)から1ヶ月以内に贈るのが基本です。
- 神式・キリスト教式: 忌明けの考え方が異なります。神式では「五十日祭後」、キリスト教式では「追悼ミサ後1ヶ月」を目安とします。
- 当日返し(即日返し): 香典の金額に関わらず、一律の品物(2,000円〜3,000円程度)を葬儀当日に渡してしまう方法です。手間が省けますが、高額な香典には別途お返しが必要です。
2. 【金額の目安】香典返しの相場は「半返し」が基本
香典返しの金額は、頂いた香典の金額に対して**3分の1〜半額**が目安とされています。これを「半返し(はんがえし)」と呼びます。
| 頂いた香典の金額 | 返礼品の金額目安(半返しの場合) |
|---|---|
| 5,000円 | 2,500円〜3,000円 |
| 10,000円 | 5,000円〜7,000円 |
| 30,000円 | 10,000円〜15,000円 |
| 50,000円 | 15,000円〜25,000円 |
【注意点】
- 高額な香典(5万円以上など): 故人がお世話になった方からの厚意の場合、必ずしも半返しにこだわる必要はなく、3分の1返しでも失礼にはあたりません。
- 会社や団体からの香典: 故人への福利厚生としての意味合いが強いため、個別に返す必要はなく、職場で皆が分けられるお菓子などを贈る程度で構いません。
3. 【品物の選び方】「消え物」と「カタログギフト」が人気
香典返しの品物は、**「不祝儀を後に残さない」**という意味合いから、使ってなくなる**「消え物(きえもの)」**を選ぶのが一般的です。
定番の「消え物」
| 品物 | 選ばれる理由 |
|---|---|
| お茶・コーヒー | 普段使いでき、日持ちする定番品 |
| お菓子・海苔 | 個包装のものが多く、分けやすい。日持ちするものを選ぶ |
| 調味料・油 | 実用性が高い消耗品として人気 |
| 洗剤・石鹸 | 悲しみを洗い流すという意味合いを持つ |
| タオル | 悲しみを包み込む、後に残らないという意味合い |
最近人気の品物
| 品物 | 選ばれる理由 |
|---|---|
| カタログギフト | 相手が好きなものを選べるため、失敗がない。金額に合わせて幅広く対応できる。 |
| 専門店の品 | 老舗の和菓子、高級感のある洋菓子など、品質にこだわったもの。 |
【避けるべき品物】
肉や魚(四つ足生臭物)、酒類(慶事に使われるため)など、華美なものや、お祝い事を連想させるものは避けるのがマナーです。
4. 香典返しに欠かせない「のし」と「挨拶状」
香典返しは品物を贈るだけでなく、「のし」と「挨拶状」を添えることで正式な返礼となります。
のし紙の書き方
- 表書き(上段): 宗派に関わらず「志(こころざし)」が最も一般的です。関西では「粗供養」もよく使われます。
- 水引: 黒白または黄白の結び切りを使用します。
- 名入れ(下段): 喪主の姓、またはフルネームを記載します。
挨拶状(お礼状)
品物に添える挨拶状は、以下の内容を含めます。
- 弔問・弔意への感謝
- 故人が無事忌明けを迎えたことの報告
- 返礼の品を贈った旨
- 略儀であることを詫びる言葉
- 日付と喪主の氏名
まとめ:香典返しは「感謝の気持ちを伝える大切な儀式」
香典返しは、単なる物品のやり取りではなく、故人への弔意に感謝し、遺族として一つの区切りを迎えたことを報告する大切な儀式です。適切な時期、金額、品物を選ぶことで、相手に心からの気持ちを伝えることができます。
ご不安な場合は、一人で抱え込まず、お寺や葬儀社に相談しましょう。
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