ご家族やご親族の「危篤」という連絡を受けた場合、多くの人はショックを受け、気が動転してしまうと思います。今回は「危篤」とはどういう状況なのか、また、危篤の連絡を受けた際にやるべきことについて解説いたします。
危篤状態とは?
「危篤(きとく)」とは、病気や事故による怪我でなどで身体状況が悪化し、患者の意識がなくなり、命に危険が迫っている状況です。危篤とよく似た「重篤(じゅうとく)」は重い症状ですが、回復が見込める状況のことをいいます。
一般的に、病院より「危篤」と告げられた場合は、そこから患者が回復する可能性は少ないと考えられます。
危篤状態から持ち直す確率は?
病院から危篤と告げられた場合、多くの患者は息を引き取ります。しかし、必ず亡くなるというわけではありません。人によっては、数日の猶予がある場合もありますし、持ち直して回復し、何年も普通に生活することもあります。
危篤状態から亡くなるまでの時間が数分なのか、回復するのかは本人の生命力次第ですので誰にもわかりません。見送る家族は、遺された時間を有意義に過ごしつつ、もしものことを考えながら対応する必要があります。
危篤の際の心構え
危篤の連絡を受けた場合、多くの方は気が動転し取り乱してしまうと思います。しかし、ご家族の最後に立ち会うためには冷静に対応することが大切です。
慌てたまま病院に向かうと、途中で事故にあったり、思わぬトラブルに会い、臨終に間に合わなかったと後に後悔する可能性があります。そのようなことにならないよう、いざという時の心の準備をしておき、落ち着いて行動できるようにしてきましょう。
危篤の時にしておくこと
※ご家族が危篤になった際にしておくことは、主に下の4つです。
お金の準備
※看取り後に必要になる費用は4つあります。
1つ目は、病院に支払う医療費です。金額は病院に確認しましょう。
2つ目は、家族や親族、友人が病院に駆けつける際のタクシー代などの交通費です。遠方から来られる方には交通費をお渡しすることがあります。
3つ目は、菩提寺へのお布施です。宗派や頂く戒名などにより金額が違いますので、分からない場合は親族に聞いてみるとよいでしょう。
4つ目は葬祭費用です。宗教や地域、葬儀の規模によって金額は大きく変わります。どこの葬儀会社でどのような葬儀をするのか家族や本人が事前に決めていることもありますが、決めていない場合はいくつか候補を考えておきましょう。
また、本人が亡くなると銀行口座は凍結され、相続の手続きが終わるまで口座のお金は引き出せなくなります。生命保険も受取り出来るのは葬儀後になることが多いことも知っておきましょう。
親族や友人への連絡
危篤の連絡を入れるのは、三親等以内の親族が一般的です。
親族以外にも、本人が最期を看取って欲しいであろう友人などの親しい方や、家族が最期を看取って欲しい方にも連絡します。
危篤の連絡はスピードと確実に伝えることが大切なので電話で連絡するとよいでしょう。
連絡の際は、落ち着いて「自分と危篤者の関係、病院の名前、病院の住所、病室番号」を伝えましょう。電話での連絡がつかない場合は、SNSやメールを利用しましょう。
菩提寺への連絡
日頃からお世話になっているお寺(菩提寺)がある場合は、もしもの時に備えて連絡しておくと良いでしょう。もし、亡くなった際には葬儀などをお願いすることになるので早めに連絡しておきましょう。
会社を休むことはできるの?
家族が危篤という状況での休暇は一般的には忌引休暇にはならず、有給扱いになることが多いです。しかし、家族や親しい方の危篤には駆けつけたいと考える方が多いと思いますので、勤務先に相談してみましょう。
親族の危篤で仕事を休むのは非常識ではありません。しかしながら、無断欠勤は禁物ですので、必ず連絡を入れるようにしましょう。
また、親族の状態がよくない場合は、早めに職場に相談し、危篤の際には休みたい旨を事前に伝えておくと周囲に迷惑をかけず、いざという時に休みやすくなるでしょう。
臨終後の流れについて
ここからは病院にて危篤から臨終になってしまった場合を例に、臨終から葬儀を行うまでの流れを5段階に分けて解説いたします。
死亡診断書の発行
「臨終」とは、医師により死亡が確認された状態です。その際に医師より「死亡診断書」が発行されます。死亡診断書は、ご遺体を病院から自宅や葬儀社へ搬送する時や、その後、役所への死亡届の提出、火葬許可申請、遺族年金の申請時などにも必要になります。また、事故などで死亡した際は「死体検案書」が発行されます。こちらも扱いは死亡診断書と同じですので大切に管理しましょう。
臨終の際、病院によっては、「末期の水」を行う場合もあります。
末期の水についてはコチラ→末期の水
死後処置(エンゼルケア)
死後処置とは、臨終後、故人のご遺体に行う処置のことです。
一般的には病院にて、ご遺体をアルコールやお湯で丁寧に拭く「清拭(せいしき)」や、耳、鼻、口に脱脂綿を入れる「綿詰め」が行われます。その後、生前の元気だった姿に近づけるよう「ひげ剃り」や「化粧」をし、死装束や個人が生前好んでいた洋服、着物への着替えを行います。
葬儀社に連絡
葬儀社に搬送、葬儀依頼の連絡をします。故人やご家族が依頼する葬儀社を決めていた場合は、臨終後すぐに葬儀社へ連絡します。決まっていない場合は、ご遺族でどんな葬儀がしたいか話し合い、いくつかの葬儀社へ見積依頼をします。気が動転した状態での決断となりますが、後々後悔しないようしっかりと内容確認し検討しましょう。
また、病院から提携している葬儀社の紹介がある場合もありますが、必ず提携葬儀社にお願いしなければいけないわけではないので知っておきましょう。
近親者・菩提寺に死亡の連絡をする
葬儀社への連絡が終わったら、親戚や故人と生前親しかった友人に故人の死亡を伝えます。菩提寺がある場合は、「枕経」お願いするため、住職に連絡し故人の死亡、搬送先を伝え打合せを行います。
また、枕経で住職が来られた際に、通夜、葬儀などについて分からないことを質問しておくと、その後の対応を滞りなく行うことが出来ます。
葬儀の内容を決める
見積もりをお願いした葬儀社の中から葬儀をお願いする葬儀社を決定し、担当者と打合せをします。葬儀には喪主や葬儀プランなど決めないといけないことがたくさんあるので、ご家族で相談し決めていきましょう。
葬儀社選びも大切
ご家族のお葬式は経験がない方も多いと思います。家族葬の花水木は香川・徳島で15会館運営しており、故人のお迎えからご納骨までご家族専属の葬儀コンシェルジュがサポートいたします。また、葬儀後のアフターサポートや不安なことも花水木にご相談いただければ、全て解決させていただきます。
※香川県の葬儀会館については→コチラ
※徳島県の葬儀会館については→コチラ
まとめ
ご家族が危篤になった際には、短い時間の中でたくさんのことを決めなくてはいけなくなります。危篤になった時に慌てないよう家族葬の花水木では事前相談をお勧めしております。ご自身の終活やご心配な方がいらっしゃる場合は花水木にご相談ください。いざという時に落ち着いてゆっくりとお別れができるよう事前に準備しておきましょう。