皆さんは、自身の地元以外の地域で葬儀をされたことはありますか?
日本の各地域それぞれに、方言などの独自の習慣があるように、葬儀にも各地域ごとの風習があります。例えば、香川県の風習の1つに、「四十九日法要が終わるまではうどんを食べない」という、うどん県らしい風習があります。これには、「長いうどんを食べると不幸が伸びる」という考えから来ているものです。
そこで今回は、香川県の葬儀の風習をいくつかご紹介いたします。
末期の水は「樒」でする
「末期の水」とは、ご臨終に立ち会った家族などが、故人の口に水を含ませてあげることを言います。これは、お釈迦様が死に際した時、水を欲しがったということから、故人に水を捧げるようになったといわれています。
香川県以外の多くの地域では、「末期の水」を行う際には脱脂綿を使用することが一般的ですが、香川県では「樒(しきみ)」の葉を水に浸し、口に当てます。樒は香りが強く、実には毒がある為、故人に悪霊が取りつかないようにする為に使い始めたと考えられています。
「末期の水」についての詳細はこちら👇のコラムをご覧ください。
香典の表書きが他県と違う
通夜・葬儀の際の香典袋の表書きには「御霊前」や「御香典」「御仏前」を使うことが一般的です。しかし、香川県では、通夜は「御悔」、葬儀は「御香典」と香典袋の表書きを通夜・葬儀で使い分ける独特な習慣があります。
ただし、習慣も時代と共に少しずつ変わっていますので、一般的に使われる「御霊前」などの表書きで渡すことも近年では増えてきています。「御霊前」で渡すことは失礼なことではありませんが、気になる場合は事前に確認しておきましょう。
しかし、香典返しについては、全国的にはお葬式当日にお返しする「即日返し(当日返し)」が増えていますが、香川県では四十九日の忌明け以降に返す「後返し」が一般的です。
香典返しについての詳細はこちらの👇コラムをご覧ください。
友引でも一部の火葬場が稼働している
全国的に、「友引」に葬儀を執り行うと、故人が周囲の人を一緒に連れて行ってしまうと考えられている為、避けられています。しかし、香川県の西讃地域では「友引」の日でも火葬場が稼働しており、葬儀を行うことが出来ます。
「友引」に葬儀を行う際は、周囲の人たちを連れていかれないように身代わりとして、棺の中に「友引人形」を入れ出棺、火葬します。
友引の日の葬儀についての詳細はこちらの👇コラムをご覧ください。
地域の人たちが葬儀を手伝う
香川県には古くから続く自治体制度を持っている地域が多くあり、その各自治体の中には、「講」と言われる組織があり、その中に、近隣10件くらいの家で構成される「組」があります。「組」の人たちは、同じ「組」の方が亡くなると受付や食事の準備、連絡を手伝うために出向きます。このことを「同行・同業(どうぎょう)」と言い、香川では古くからのしきたりとされています。現在では、自宅での葬儀をすることが少なくなってきていますので、「同行・同業(どうぎょう)」で手伝うことは少なくなってきていますが、家族葬でも葬儀に参列する場合はあります。
一部地域での風習や、最近では行うことが減ってきた風習
出棺時に三角頭巾をつける
県内の一部地域には、出棺時に火葬場へ向かう際、紙の三角巾を女性はピンで髪に止め、男性は頭に付けることがあります。由来は諸説ありますが、死者と同じ装いをして三途の川まで迷わずに送る為や、魔除けのためとされています。
琴平宮の近くでは葬儀を行わない
宗派によりますが、香川県の琴平の地域では、金毘羅さんを穢さないために、琴平宮の近くでは葬儀を行わない風習があります。これは、神道では死は穢れ(気枯れ)とされるため生まれた習慣だと言われています。
初七日のお膳に赤飯をつける
香川県の東部地域に多い風習ですが、初七日や忌日法要のお膳に赤飯をつけます。赤飯といえば、お祝いのイメージが強いですが、「赤色」には邪気を払う力があり、厄除けの為に食べられています。
まとめ
時代と共に、風習やしきたりは移り変わっていきますが、今回は、現代でも香川県で比較的に行われていることの多い風習をご紹介しました。
日本一小さい都道府県である香川県の中でも、東部と西部では異なった風習があります。自身の生活している地域以外での葬儀に参列する場合はその地域の風習に戸惑うことがあるかもしれませんが、故人様への思いは今も昔もどこの地域でも同じです。風習やしきたりに不安がある際は、事前に地元の葬儀社に問い合わせてみましょう。
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