四十九日法要に重ねたお餅「傘餅」を見たことはありますか?知っている方や昔に見た記憶があるという方もいれば、見たことも聞いたこともないという方もおられると思います。そんな「傘餅」についてお供えの仕方や意味、理由について花水木が解説していきます。
傘餅とは?
傘餅は一升で四十九個の小餅と平たいのし餅を作ります。お盆などに半紙を敷き小さな丸い小餅を7個丸く並べます。その上にまた同じように並べていきます。
全部で7段、49個積み上げていきます。その上に平たくした大きなお餅(のし餅)をのせて盛り飾り、お供えをします。お団子やお饅頭を用意する地域もあります。
傘餅はお餅を重ねていくことから「重ね餅」四十九日法要で準備をするので「四十九日餅」と呼ばれているところもあります。
傘餅をお供えする理由は?宗派によって違うの?
四十九日法要にお餅をお供えする理由は諸説あります。
一つ目は、昔、暦がなかったころはカレンダーを見て今日が何日であるかを知ることができません。そのため、亡くなり埋葬された土の上に石を重ね、七日を一括として七回続け四十九日には大きな石を傘のように乗せ、往生を願っていました。その名残で石をお餅に変えお供えをする説です。
二つ目は、仏教では四十九日目に生まれ変わると言われていますが、必ずお浄土(仏の世界)に生まれ変われるとは限りません。善くない行いをしていれば、地獄へ生まれ変わることもあります。地獄に生まれ変わると体のいたるところに釘を打ち込まれるので、この四十九日に準備したお餅がクッションになり痛みを受けずにすむと言う説です。
各地域により諸説あるようです。
地域により、傘餅(お餅)をお供えするところと、積み団子をお供えするところがあります。また、浄土真宗や真宗系は追善供養(ついぜんくよう)はしないので、お供えをしない場合があります。
お寺様に確認することをお勧めします。
傘餅のもつ意味
傘餅を四十九日法要でお供えすることは「故人の極楽浄土への旅立ちを祝う」「あの世で故人を支える追善供養」「この世から離れた個人へ気持ちを届ける」などがあります。
古くからお餅には「人の気持ちが宿る」とされています。
四十九日法要にお供えするお餅は「人の骨、血、肉体を表し肉体を失った故人を助ける」と考えられています。また、残された遺族の健康を祈願する意味も込められていると言われています。
宗派によって異なる傘餅の供え方
傘餅をお供えする宗派は、天台宗、真言宗、曹洞宗、臨済宗、日蓮宗が多いですが、その他の宗派でも準備することがありますので、お寺様に確認しましょう。
「傘餅とは」で、説明させていただいたように、一升で49個の小餅と平たいお餅(のし餅)を準備し小餅を7個丸く並べ、その上に重ねて7段積み上げ、上に平たいお餅(のし餅)をのせ、祭壇にお供えをします。重ねる際には大きさを揃えて崩れないように注意が必要です。
傘餅の食べ方
四十九日法要が終わったら、お寺様が平たいお餅(のし餅)を人の形に切り分けてくれます。小餅を顔、のし餅を笠、腕、胴、脚、杖、珠に切り分けてくれます。切り分け方は地域やお寺様により違いがありますが、見た目はお遍路さんや修行僧の姿に見えます。
切り分けたお餅は地域によって様々ですが、法要に来られているかたで分け合って持ち帰ることが多いようです。お体で悪いところがあれば、希望する部位をいただきます。
脚が悪い方は脚、腕が悪いかたは腕の部分を食べると良いといいと言われています。故人の供養と自らの健康を祈願します。
まとめ
四十九日法要にお供えをする傘餅には様々ないわれや由来がありますが、故人のために用意するということは共通していますし、残された人の為に準備するという意味もあります。
四十九日法要に限らず、葬儀やその他仏事にも様々な作法、風習、地域の慣習などが複雑に関わっており、正しい答えを見つけ出すのは難しいかもしれません。
そのような時に「花水木のコラムで見たことある」と、思い出していただけたらと思います。
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