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献体をする場合の葬儀は?登録方法や費用について | の葬儀・家族葬なら家族葬の花水木

葬儀前

献体をする場合の葬儀は?登録方法や費用について

2021年11月08日

「献体」ってなんだろう?多分、社会貢献ができる、こんな感じのものだろうと、なんとなくで感じ取っている方が多いと思います。
「献体」を希望すれば出来るものなのか?「献体」は自分だけの意思で出来るのか?「献体」について、その意味や費用などについて解説していきます。

献体とは?

「献体(けんたい)」とは亡くなったかたのご遺体を医学や歯学の研究・発展のために提供することです。
献体者になるためには、生前のうちに関連団体や大学に登録をしておく必要が有ります。亡くなってから、家族が社会貢献のためにと思っても出来るものではありません。また、関連団体や大学に登録を行う際には家族の同意、署名捺印も必要になります。ご自身が医学の発展のためにと思っていても、家族の同意がなければ献体の登録は出来ません。遺族がいない方は基本的に献体は出来ないと言うことになります。しかし、事前に登録をしていても亡くなった時の状態や死因によってできない場合もあります。

献体が増えている背景

以前は「献体」を選ばれるかたも少なく大学の実習に支障をきたしていた時期もありましたが、近年では「献体(けんたい)」の意義深さを伝える活動の効果もあり献体の登録者数が増えてきました。認知度が上がってきたことにより、医学の進歩を願う方や社会貢献の役に立ちたい方、終活の普及により自身の終焉(しゅうえん)をどのように迎えるかを考える人が増えたこと、残る家族に金銭的な迷惑をかけたくないと、登録される方、また、高齢化社会に伴い身寄りのない年配のかたの登録も増えたことにより増加傾向にあります。

献体に関する注意点と登録方法

先にも述べたように、ご自身だけの意思では献体は出来なく、申込をする際に、家族(肉親)の同意が必要になります。また、献体として提供する最終確認として家族(肉親)の同意が必要になります。これは、献体を希望する人と最終的に決定をする人が異なる為になります。
※献体の登録をしていても献体が出来ないケースもあります。
①家族(肉親)の同意が得られなかった場合
一人でも反対があると出来ない可能性があります。
②ご遺体の状態が悪い場合や死因など
重度の事故死、自死、病理解剖、感染症で死亡の場合は出来ない可能性があります。
③ドナー登録(臓器提供)を希望されている場合
献体、臓器提供の二つを希望することは出来ますが、実際にどちらかしか出来ない可能性がありますので、申込をされている関連団体や大学に確認が必要です。
※身寄りのないかたは、市町村からの『交付』があれば献体が出来る事もあります。

献体受け入れ後、解剖までには準備期間が・・・
➊解剖には準備期間が必要になります。
腐敗処理などを施す期間が必要なため、半年間は必要になります。
➋実習
実習は順番(段階的)に行われるので長期間にわたります。
➌解剖はすぐに行われない可能性があります。
解剖は教育の内容や目的により管理されているため、その年度の実習に間に合わない時には翌年に持ち越されます。

これらのことにより、遺骨の返還は早くても1年、長ければ3年以上かかってしまうこともあり、いつ遺骨が帰ってくるかはわかりません。

【献体の登録方法】
⑴申込書を取り寄せる
関連団体、医科、歯科大学に申し込みをします。
各都道府県の団体に問い合わせれば、申込書を入手できます。
手続きは各団体、大学により異なりますので、申し込む様式に従ってください。
⑵申込書に記入
申込用紙に必要事項を記入し申込書を郵送します。ご自身の捺印はもちろんのこと家族(肉親の同意の捺印も必要です。
病気や障害、手術をしている場合は事前に相談が必要になります。
⑶登録書の発行
申込書が受理されると、献体登録証(会員証)が発行され献体の登録をした証明になります。献体登録証(会員証)には登録先の団体名や亡くなった時の連絡方法などが記載されていますので失くさないように気をつけましょう。

献体をする際の費用・報酬は?

献体は本人または家族に費用の負担はありません。
献体は無条件・無報酬が原則になります。
献体を受け入れる側が搬送費、火葬料金を負担します。なので、葬儀をされる場合は葬儀会場から献体を受け入れる施設への搬送費は必要ありませんが、亡くなった場所から葬儀会館までの搬送費は家族の負担となります。また、葬儀費用も家族の負担になります。

献体を行う場合の葬儀の流れ

献体には腐敗を適切に処置することが必要であるために一般的に逝去後48時間以内の献体を目安としています。
①献体前に通常の通夜、葬儀、告別式を執り行う場合は逝去の当日に通夜、翌日に葬儀、告別式、献体施設への搬送の流れになります。
その場合は葬儀社に献体を行うことを伝え、献体を行う施設の指定された時間内で葬儀、告別式を終える必要があります。
②献体施設へ搬送を行った後に、御遺体無しで葬儀を行う方法もあります。48時間以内という制約がない分慌ただしさはありませんが、故人と対面してお別れが出来ないので家族、親族の了承が必要になります。宗教者様にもその旨を伝え了承を得るようにしましょう。
③献体後、骨葬として葬儀を行う方法
遺骨の返還を受けてから葬儀を行う、骨葬も考えられます。しかし、遺骨の返還時期が未定のため長い場合は3年以上かかることもあり現実的には難しい選択肢と言えます。
④葬儀を行わないことも出来ますが、この場合も家族、親族の了承が必要になります。

まとめ

献体は医療のための社会貢献になる大切なことではありますが、家族の中には解剖をされることに拒絶感を覚える人もいます。また火葬場での最後のお別れが出来ないためしっかりとしたお別れが出来なかったと遺族、親族が感じてしまうこともありますので、家族、近親者としっかりと対話をし、思いを考慮して決めることが大切です。

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